金属サイディングの塗装の必要性と基礎知識を分かりやすく解説
金属サイディングって塗装は必要なの?そう疑問に感じて、金属サイディングの塗装について調べていませんか?
ガルバリウム鋼板やアルミサイディングはメンテナンスフリーの素材であり耐久性に優れているため、窯業系サイディングよりも塗装の必要性は低いです。
しかし、塗装の劣化により、白錆が発生し、赤錆に発展する可能性があるため、10年〜15年を目安に点検を行い、状況によっては再塗装が必要です。
そこで、この記事では、金属サイディングの塗装について具体的に解説します。
金属サイディングの劣化症状から、塗料の選び方、塗装費用の相場まで、金属サイディングの塗装を行う前に知るべき基礎知識について具体的に解説します。
目次
1.金属サイディングの塗装の必要性
金属サイディングはガルバリウム鋼板とアルミサイディングがあります。
ガルバリウム鋼板もアルミサイディングも、錆に強く、メンテナンスの必要がない、メンテナンスフリーの素材として、流通しています。しかし、初期塗装(工場出荷時の塗装)が10年〜15年を目安に劣化し始め、少し色あせたように変色します。
そのため、美観生を回復させるため、10年〜15年を目安に再塗装を行うと安心です。
特に、ガルバリウム鋼板は、表面のメッキで防錆生を確立しているため、初期塗装が剥がれ、表面のメッキに傷が付くと、錆が発生するようになります。
また、海沿いなど、「塩害」が発生する地域では、錆が発生しやすいため、10年に1度を目安に再塗装を行うことが、金属サイディングを長持ちさせる秘訣です。
2.金属サイディングの劣化症状
金属サイディングに発生する、劣化症状は下記の2つです。
- チョーキング現象
- 錆の発生
それぞれ、具体的に見ていきましょう。
2-1.金属サイディングのチョーキング現象
チョーキング現象とは、初期塗装が紫外線の影響で劣化し、白っぽく変色する劣化症状です。
金属サイディングにとって、塗装は素材(鉄)を守る保護フィルムのような役割があります。
チョーキング現象で塗装が劣化すると、素材が水に触れてしまうため、錆びやすくなります。
2-1.金属サイディングの錆び
金属サイディングはメンテナンスフリーの部材と言われていますが、錆が発生します。
ただし、素材そのものが錆びるのではなく、もらい錆により錆びるケースが多いです。
空気中に浮遊する、埃や鉄粉が金属サイディングに付着し、白錆が発生します。この白錆が金属サイディング表面の保護膜、メッキを破壊することで、赤錆が発生するようになります。
特に、雨で水が流れにくい、軒下や庇の下部分に錆が発生しやすいので、定期的に高圧洗浄で汚れを洗い流すことが重要です。
このように金属サイディングは、「白錆→赤錆」という流れで、錆が発生することを覚えてておきましょう。
3.金属サイディングの塗料の選び方
金属サイディングの塗料は、「ウレタン塗料」「シリコン塗料」「フッ素塗料」が一般的に使用されます。
それぞれ、具体的に見ていきましょう。
3-1.ウレタン塗料
ウレタン塗料とは、ウレタン樹脂を主原料とする塗料です。シリコン塗料と比べて、耐久性、耐候性は低いですが、施工単価が訳す、密着性が高いのが特徴です。
3-2.シリコン塗料
シリコン塗料とは、シリコン樹脂を主原料とする塗料です。ウレタン塗料よりも、耐久性と耐候性に優れています。
また、防汚性に優れているため、金属サイディングで標準的に使用される塗料です。
3-2.フッ素塗料
フッ素塗料とは、フッ素樹脂を主原料とする塗料です。シリコン塗料よりも、耐久性、耐候性に優れているのが特徴です。
しかし、価格が非常に高価であり、金属製サイディング自体も、耐久性がある部材のため、金属サイディングの塗装ので、フッ素塗料はあまり使用されません。
4.金属サイディングの塗装費用
塗料の種類 | 25坪〜29坪 | 30坪〜39坪 | 40坪〜49坪 |
---|---|---|---|
ウレタン塗料 | ¥862,680〜¥928,200 | ¥941,850〜¥1,066,650 | ¥1,084,200〜¥1,194,960 |
シリコン塗料 | ¥928,200〜¥999,440 | ¥1,014,130〜¥1,149,850 | ¥1,168,960〜¥1,289,080 |
フッ素塗料 | ¥1,059,240〜¥1,141,920 | ¥1,158,690〜¥1,316,250 | ¥1,3384,80〜¥1,477,320 |
金属サイディングの塗装は90万円〜120万円が注意価格帯です。
5.金属サイディングの塗装工程
ここからは金属サイディングの工程について見ていきましょう。
高圧洗浄
まず始めに、金属サイディングの表面に付着している、汚れ(埃・白錆)などの汚れを高圧洗浄でキレイに洗い流します。
特に、旧塗膜(チョーキング現象)は、施工不良(塗装の剥がれ、色ムラ)などの原因になるため、キレイに洗い流す必要があります。
下地調整
高圧洗浄では除去できない脆弱な汚れ(膨れ、剥がれ)や、錆(赤錆・白錆)がある場合は、各塗装仕様に基づいた下地調整を行います。
スクレーパーやサンドペーパー、ディスクサンダーなどを使用して塗装の下地を整えます。この作業をケレン作業と言います。
下地補修
金属サイディングから飛び出した、釘やビスの打ち直しや、劣化の激しい金属サイディングの場合、張り替えを行います。
養生作業
実際に、金属サイディングの塗装を行う前に養生を行います。マスカー・ビニル・ガムテープ・マスキングテープを使用して、サッシやドアなどの塗料が付着してはいけない箇所を保護します。
下塗り
金属サイディングに適した、防食性、密着性に優れた、エポキシ系錆び止め・防錆プライマー・密着プライマー等を1~2回、ローラーや刷毛を用いて塗布します。
錆び止め塗料で下塗りする際には、防錆力を高める為、しっかり膜厚に塗る様に心掛けます。
釘部分や接合部分の錆びは、塗装後早期に錆が再発しやすいので、錆び止め塗料を塗装面全体に塗る前に「増し塗り」・「拾い塗り」する必要があります。
上塗り
ウレタン系塗料・シリコン系塗料・フッ素系塗料等、トタン・金属サイディング塗装に適した各種上塗り塗料を2~3回無泡ローラーや刷毛を用いて塗布します。
上塗り塗料を塗装する際には、塗装に色ムラや艶ムラが生じない様、規定の塗布量を薄塗りで丁寧に仕上げます。
上塗り塗料は、下塗り塗料や下地を紫外線や水分から守る効果をもたらします。
清掃
金属サイディング塗装完了後、マスキングテープ等の養生材を撤去し、周囲に汚れが付着している場合は、丁寧に溶剤・ウェス等を用いて掃除をします。
塗料の汚れは、塗料が溶剤に溶けるので、塗料の拭き取りに適した綺麗なウェスで周囲に汚れを広げない様、ゆっくり丁寧に塗料を落とします。
手直し
手直し作業の必要があれば、ナイロン筆等でタッチアップ塗装(補修)を行い、最後の仕上げをします。金属サイディング塗装の完成です。
まとめ
いかがでしたか?金属サイディングの塗装についてご理解いただけましたか?
金属サイディングの塗装は劣化症状に合わせて適切なタイミングで行うことが重要です。
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