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外壁の部分補修を依頼するべき業者の種類とは

  • 2016年9月13日
  • 基礎知識
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お家のリフォームというと、外壁や屋根の塗り替え、ベランダの防水工事など、色々な箇所に目を向け考えなければなりません。

一気にすべての箇所を直すとなると、一番の心配はその費用面だと思います。

しかし、だからと言って一箇所ずつ部分的に直していくとなると、もちろん費用面での負担は軽減されると思いますが、長い目でみると費用の合計がかかってしまうことになることはご存知でしょうか?

工事をするとなると、まず先に取り組むのが足場の組立なのですが、この足場も意外と金額が高いものです。

外壁リフォームの時に1回、屋根のリフォームの時にもう1回と、トータルで見てみると足場代が倍かかってしまうことになります。

しかし、災害などの何らかの理由でリフォームをしたすぐ後に、外壁にヒビが入ってしまった・屋根の一部分だけ破風板が腐った・瓦が飛んでしまったなど、部分的に補修したい箇所が出てきてしまうことも時にはあります。
大がかりなリフォームをする予定はまだ先だけど、今のうちにこの部分は直しておきたいなど、このような工事のことを“部分補修工事”といいます。

部分補修と言っても足場がなければ作業が出来ない工事が多いです。現在リフォーム中で足場がある方は特に、今のうちに気になる傷みなどは同時に修理を視野に入れておくと良いでしょう。

1. 部分補修と呼ばれる項目

部分補修とはどのような箇所を指すのでしょう?その主な項目は、

  • タイルの剥がれ
  • コーキング補修
  • 戸袋の劣化
  • 濡縁の腐食
  • 屋根の腐食
  • 外壁のひび割れ

などたくさんの項目があります。

2. 戸袋の部分補修

戸袋

戸袋とは雨戸をしまうための所謂“雨戸のお家”。窓枠に隣接する形で設置されている箱型の住宅設備です。

木造住宅や和風造りの住宅では、縁側や敷居の端に設けられていることが多く、また、築数年が長い住宅ですと、戸袋が木材で出来ているものがほとんどです。

最近では軽量のアルミ製のものや鋼板などの金属系が主流となっていて、金属製のものは木製の物よりも腐食に強く耐久性も高いのが特徴で、新築物件などはこのアルミ製のものが多く見られます。

一般的に、この戸袋をただの“雨戸をしまうだけのもの”と意識している家庭が多いのですが、戸袋の傷みを放置することは決して良いとは言えません。

戸袋を取り外してみると断熱材が見えてきます。ということは、戸袋の内部は住宅の基礎と繋がっているということなのです。

ですから、戸袋が劣化し、それを放置してしまいますと、破損部分から雨水などが侵入し、この侵入によって結果的に雨漏りに繋がる原因になり、また、雨戸を収納する際に雨水をも内部に引き込んでしまっているケースもあるため、業者などは雨漏りの修繕を行う際、雨戸付近の修繕を行うことがよくあります。

木製戸袋の住宅の場合、雨よけにまで木材が使用されていることが多く、戸袋のみ金属製に交換しても、雨漏りの可能性を大幅に低くすることは出来ません。

2-1. 戸袋の部分補修の工事方法

戸袋の雨漏り工事は、実は簡単な工事ではありません。
一度雨漏りを発生させてしまうと、一度取り外す、収納部分を塞ぐ、または撤去など意外に大がかりな工事となってしまいます。

2-2. 全面交換の場合

住宅を、大幅にリニューアルなどを目的としている方は、戸袋のみならず雨戸などの全面交換を行う方が多くいらっしゃいます。

先ほどもご紹介したように、戸袋のみ金属系に交換しても、雨漏りのリスクを大幅に軽減されることは難しいので、思い切って全面交換をした方が適切な判断と言えます。

2-3. 塗り替えの場合

特に戸袋や雨戸に問題が見られない場合は、外壁の塗り替え時に一緒に塗装し直すのも良いと思います。雨戸は形状に凹凸が見られることもあり、塗装する場合は塗料を吹き付けて仕上げる工法もあります。

また、木製戸袋の場合、戸袋のみならず雨除け部分にも木材が用いられている住宅が多く、雨や紫外線の影響で全体的に塗膜が剥がれ、塗装の保護効果までもが低下した状態になっているケースがよく見られます。

この状態の場合は、まず先に戸袋などを取り外し、戸袋内部に雨水が侵入していないかを確認します。この時、雨漏りの心配がない住宅でしたら、そのまま新しいものに取り換えるか、そのまま既存のものを塗り替えるなどの処置をします。

しかし、この時に内部への雨水の侵入の疑いがある場合には、防水効果を高めるために防水紙を取り付けるのなどの処置を取り入れます。

3. 濡縁の部分補修

縁側

濡縁とは掃き出しの外部に固定するもので、雨にさらされる縁側です。

固定され雨に濡れてしまうため、板と板の間を隙間状にして水はけをよくしたり、水切れをよくするために竹を使用したりしますが、最近では戸袋と同様、腐食に強いアルミなどを用いるのが主流となっています。

3-1. 濡れ縁の部分補修の工事方法

濡縁の工事方法は、主に交換と塗り替えになります。最近はアルミ製が主流になっていることもあり、木製の濡縁からアルミ製に全面に交換する住宅もありますが、濡縁は木製がいいとこだわりを持っている方も多く、そういった方は定期的な塗替えを施しています。

木製濡縁の場合、劣化してくると表面塗膜がなくなり、ボロボロと剥がれてきてしまいます。

木製濡縁を塗り替えるにあたって、大事なのは使用する塗料になり、常に雨にさらされる箇所になりますので、とても腐食しやすい部分になります。

ですので、防腐防虫剤入りのアルキド系浸透タイプなどをよく用いるなど、劣化塗膜の処理、塗装の密着性・防水性や耐候性を重視することがポイントです。

また、濡縁を部分的に交換するという方法もあり、腐食が激しい箇所には防腐塗料を塗って施し、他部分の木材のみを交換することも可能です。

木製にこだわりがあり、木材の交換を検討している方は、ヒバやヒノキなど虫害や腐食に強い木材を取り入れることをおすすめします。

4. 屋根の腐食

4-1. トタン屋根の場合

トタン屋根

トタン屋根の住宅で、部分的に腐食が見られた場合、腐食部分があるために、そのまま塗装しても長持ちは望めないでしょう。

しかし、全面的にトタンを張り替えるまでにも満たない時は、一部分のみの張り替え工事も可能です。

腐食を発見してから長い間放置をしてしまうと、最悪の場合全面張り替えとなってしまいます。そうなりますとかなりの費用が掛かってしまい、負担がとても大きいです。

逆に部分張り替えだけですと、その分費用も抑えられ、尚且つ雨漏りなどの二次被害も食い止めることが出来るので、劣化のチェックはこまめに行っておくのがおトクにお家を長持ちさせる秘訣です。

4-2. 瓦屋根の場合

瓦屋根

他にも、瓦屋根でしたら漆喰の補修・瓦の差し替え・瓦割れ補修・雪止め補強など屋根に関しても部分補修はよく行われます。

特に瓦屋根は、ズレや一部分の破損などがよく見られ、放っておいた結果雨漏りに繋がってしまったというのをよく聞きます。瓦屋根も同様に部分補修は可能ですので、細やかなチャックが大切です。

5. タイルの剥がれについて

タイルは昔から様々なものに用いられてきました。

特に、防水性に優れていることから浴室などの水回りや外壁などでよく使用されています。

外壁に外壁にタイルを使用するとその分費用はかかりますが、その効果は美観として発揮され、また、メンテナンスも簡単という事から多くの人に人気があります。

タイルとは、陶器やコンクリート・プラスチックなどで出来ている薄い板状で出来ており、外壁に使用する場合は、下地の上に接着剤で張り付けていく工法が主流となっています。

外壁のタイルは、浴室などで使用されるタイルと違って、大きな作りをして、尚且つ重量があるのが特徴です。

ですので、剥離となると大惨事を招いてしまうことから、タイルの浮きや剥離は決して見逃してはいけないポイントとなっています。

5-1. タイル剥がれの原因

  • 経年劣化
  • 温度差による仕上げ層の膨張・収縮
  • 地震などの自然災害
  • ひび割れ箇所に侵入した湿気の凍結融解
  • コンクリート施工不良

一般的に、タイルはいずれ落ちるものと考えられ、通常10年~15年を目安にメンテナンスが必要とされています。

部分張り替えや全面張り替えなど様々な工法があります。

劣化部分が少なければ比較的低コストで修理をすることが可能ですが部分補修の場合、修理した以外の場所のチャックも必要です。

部分補修だけでは、今後発生してしまうかもしれない剥離や浮きを予防したとは言えませんので、部分補修をした際は、全体的なチャックを定期的に必要とします。

6. コーキング補修

コーキングとは、外壁材同士の繋ぎ目を埋めている部分のことを指し、初めはボンドのようなものですが、時間がたつとゴム状に変わっていきます。

主に住宅の防水性・気密性・美観性を高める目的で使用され、耐候性や汚れ・塗料の付着などの対相的に優れているのが特徴です。

コーキングも外壁と同様、常に紫外線や雨水にさらされているため、少しずつ劣化していきます。劣化を放置しておきますと、建物内部への雨水の侵入を許してしまう原因となってしまうので注意が必要です。

メンテナンス期間の目安としては、10年程とされておりますが、周辺の環境によっては目安期間よりも早まる時もあります。

6-1. コーキングの劣化を見極めるポイント

 ひび割れ 破損 肉やせ
コーキングひび割れ コーキング破損 コーキング肉やせ

7. 木材の腐食

ウッドデッキ

例えば破風板や軒天・木材の窓枠やウッドデッキなど、住宅には色々な箇所に木材が使用されています。

木材に対する一番の心配要素は“腐食”になります。

木部の腐食は特に、外見では腐っているような感じには見えなくても、触るとスポンジみたいに柔らかく、中身が腐っていたという場合がよく見られます。

木部が腐ってしまう一番の原因は“湿気(水)”によるものです。

住宅にはどうしても、この湿気というものが存在してしまいます。しかし、だからといってすぐに腐らないのは“乾燥”されるからで、この乾くことが非常に大切になってきます。

住宅の床下換気が重要なのも、この理由に繋がってきます。
湿気が特に多くなりやすい床下では、換気に重点を置いているため、常に床下を乾燥した状態に保っておくことこそが、土台を腐らせないポイントとなります。

腐食の心配がある箇所には防腐剤などの塗料を用いることが重要です。

この防腐剤には、木部内部に浸透し、防腐・撥水・防虫等の役割を担う特徴があります。

もちろん、一度塗れば安心というわけではなく、きちんと定期的に塗り直しを施すことが大切です。

8. 外壁のひび割れ

ひび割れ手抜き工事

外壁というものは常に外気に触れている箇所ですので、当然お家の中よりも劣化の進みは早いです。

築数年~数十年の住宅まで、その年数は関係なく幅広い築年数の住宅で、この外壁塗装のひび割れが見られます。

よく「この塗料は耐久年数〇〇年!」とありますが、それはただの目安に過ぎません。

もちろんその記述通りの年数で問題がなかった住宅もあれば、たった5年程でメンテナンスの必要に迫られた住宅もあります。このような差が見られる原因が考えられます。
周辺環境の違い・塗料の品質・施工不良など様々です。

5年でも10年でも、外壁にひび割れが見られた時でこそ、その住宅の補修時期かと思います。

前途述べましたコーキングの劣化と同様、外壁のひび割れも放っておいてしまうと、その箇所から雨水の侵入を許すことになりますので、早期処置がとても大切になってきます。

補修工法としては、ひび割れにコーキング剤を詰めてから塗料を塗るのが一般的な施工方法になります。

9. DIYの落とし穴

DIY

前途で述べたように、補修する箇所や材質によって適切な方法があります。

間違えた工法を取ってしまうと、部分補修で済む程度の問題が大規模な修繕になってしまうなどのケースも珍しくありません。

最近よく耳にするDIYですが、“部分補修=簡単”と誤った認識をしている方が、ご自分で修理し、思うように施工できず、結果的に莫大な費用をかけて改めて修繕したという話も最近は特に耳にするようになりました。

お家のリフォームというものは、一度施工し、失敗したものを直すとなるとかなりの能力と時間を必要とし、同時に費用もかかってきてしまうとなり、まさに本末転倒状態に陥ってしまうのです。

簡単そうに見える工事でも、ひとつひとつ手順をきちんと守って行わなければ、全てが無駄になってしまうのです。

部分補修をお考えの方は、まず先に業者さんに相談し、アドバイスを頂くことが適切な対処であることを覚えておいてください。
やはり、

プロの目から見るのと、私たち素人が見るのでは、その視野の広さや知識が全く異なるものです。

気になる傷みを発見したら、迷わず業者に相談をしましょう。

一つの注意点を申し上げるのならば、相談する業者選びです。

何回も言うようですが、部分補修だからと言って侮ってはいけません。

また、部分補修だからと言って、適当に作業する業者や職人に施工を依頼してしまわないように要注意です。

不良な施工をし、高い請求書を請求してくる業者が後を絶ちません。

規定通り以上に薄めた塗料の使用・屋根などの見えづらい箇所での手抜き作業など、その手口を挙げていたらキリがないほど住宅にとって“悪影響”である作業を施します。

例えば外壁のヒビに関しても、部分補修の工法によってお家の寿命は変わってきます。

きちんとした業者選びをし、適正に合った処置を施してもらうことが、住宅を長生きさせるコツなのです。

10. 部分補修の業者選びの注意点

正直なことを申し上げますと、リフォーム業者の選び方において、“絶対にこれ”と決まった方法はありません。

というのは、業者や職人によって得意な分野・不得意な分野が存在するように、施工主側も、優先したい項目が人によって違うからです。

「安心できる大手企業にお願いしたい」と考える方もいらっしゃれば、「出来るだけ費用を抑えたい」など様々です。

しかし、“信用性があるのかどうか”はどの方にも共通する希望条件なのではないでしょうか。

  • きちんと施工側の意見に耳を傾けてくれるのか
  • 予算と目的に合った的確な工事提案なのか
  • 見積書の内容説明をきちんと行うか
  • 担当者のマナーが行き届いているのか

など、ご自身の状況に合った業者を選ぶことが大切です。

ただ一つのコツを挙げるとするなら、【見積もりは最低でも最高でも3社に提示してもらう】という事だと思います。

まとめ

白い家

住宅の不具合で大切なのは「原因の推測と特定」です。

これはテストと同じで、テストで間違えてしまった箇所を、そのまま答えだけを見て修正するのと、きちんと間違えてしまった理由を把握してから修正するのとでは学び方が変わってきます。

住宅の修理でも同じことが言え、原因がわからないまま補修すれば、見た目はきれいに戻っても、また同じ不具合を発生させてしまいます。

また、最初の不具合よりも、より悪化させてしまうこともあります。

ご自宅の“不具合はなぜ起きたのか”をきちんと把握し、業者に頼む際もハッキリ伝えることが大切です。

ご自身で把握していれば、少なからず工事過程をチェックすることが出来ますし、ハッキリと伝えることで、別途工事を組まれるリスクも低減します。

小さな工事でも大きな工事でも、大切なのは適切な処置なのです。

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