外壁塗装のトラブルが発生しやすいポイントと対処方法を徹底解説
これから外壁塗装を行うにあたって最も避けたいのは、施工不良に対する業者トラブルや、近隣とのトラブルではないでしょうか?
せっかくの外壁塗装の機会なのにもかかわらず「やらないほうが良かった・・・」と後悔だけはしたくはありませんよね。
そこで、この記事では外壁塗装のトラブルを事前に避ける方法について解説します。
目次
1. 外壁塗装でトラブルが起きやすいポイント
まず始めに、外壁塗装でトラブルに発展しやすい、施主が気をつけるべきポイントについて解説します。
外壁塗装でトラブルに発展しやすいポイントは下記の通です。
- 色見本と実際の色味が違う。
- 塗装後すぐに塗装が剥がれた。
- 塗装後すぐにサビが出てきた。
- 事前の説明も無く、追加費用を請求された
- ご近所から騒音や臭いなどでクレームが入った
以上6点です。それぞれ具体的に解説します。
2. 色見本と実際の色味が違うトラブル
施工後に「イメージしていた色と違う!」というトラブルは非常に多いです。
外壁塗装はやり直しがきかない為に、実際のイメージ違ってもやり直すことができません。
どうして施工前に色見本で確認した色と、施工後の色が異なって見えるのでしょうか?
配色に関するトラブルは主に下記の2点が原因です。
- “面積効果”を考慮していない
- “高原効果”を考慮していない
この2点です。それぞれ具体的に説明します。
【原因1】 面積効果を考慮していない
小さな四角形と大きな四角形を見比べると、小さい四角形の方が若干濃くみえませんか?
これは面積効果と呼ばれる目の錯覚です。
この面積効果は、同じ色であっても面積によって見える色味が異なる目の錯覚で、外壁塗装で使用され小さなサンプルの色と、実際に住宅に塗装された色では面積効果によって色味が違って見えるのです。
基本的に面積が大きい色味のほうが、薄く、明るく見える傾向にあります。
【原因2】光源効果を考慮していない
こちらの上記画像の四角も両方とも同じ色です。
そもそも、色というのは同じ色でも光の屈折で目に見える色が微妙に異なります。
太陽の下で見る色味と、蛍光灯の下で見る色とでは若干異なって見えますよね。
その為、外壁塗装後に太陽の光に当たった状態で見る色味と、室内で確認した色味に違和感を感じてしまうのです。
【解決策】気をつけるべきポイント
入念な確認
実際にベニヤ板に塗られているものや、大きな色見本帳などで確認してみましょう。
こうすることで、面積効果による色の際は回避することができます。
太陽の光の下で確認
色見本を室内だけで確認せず、実際に外に出て太陽の光に当てて確認しましょう。
きちんと説明を受ける
正直、色味に関しては判断が難しいのも確かです。
上記で挙げた色味が違って見える理由は他にもあります。
- 北側と南側では同じ色でも違った色に見えてしまう
- 天気の日と雨の日で違った色に見えてしまう
- 色によって黄色やピンクが強くでて見える
- 仕上げの模様、ツヤ有り、ツヤ消しなどで変化が見える
など、このように数ある色が違って見える、または環境状況によっては違いが出てきてしまうことを施工前にきちんと質問、説明してもらう事が大切です。
2. 塗装後、すぐに塗装が剥がれた
外壁塗装を行い1年も経たないうちに塗装が剥がれたり、膨れが出たり、色褪せが起こるケースがあります。
このケースの場合考えられる原因は下記の通りです。
- 下塗りが不十分だった
- 塗料を規定値よりも薄めて使用した。
- 高圧洗浄が不十分だった。
- 下地調整が不十分だった
- 塗料選びを間違えた
これは手抜き工事が発生しやすいポイントで特に重要です。それぞれ、具体的に解説します。
【原因1】下塗りが不十分だった
外壁塗装を施工する場合、一般的には「下塗り-中塗り-上塗り」と3段階に分けて塗っていきます。
確かにどの工程も大事なのですが、中でも下塗りの項目は一番と言っていいほど大事な工程になります。
というのは、上塗り塗料は景観の美しさ・外壁の耐用性を担う役割がありますが、下地の段階からきちんとした施工をしないと、中塗り・上塗りで施した塗料の吸着性が弱まり、美観を保つこと、また規定通りの耐用年数を確保出来なくなってしまうからです。
この下塗りの不良は塗装後に塗装が剥がれる原因となります。
【原因2】塗料を規定値よりも薄めて使用した
一般的に外壁塗装に使用される塗料は、水やシンナーなどで薄めて使用します。
- 水性塗料=水で薄める
- 油性塗料=シンナーで薄める
という塗料によって薄め方にルールがあります。
この薄める作業を『希釈』といい、塗料の性能や耐久性を最大限に発揮させるための作業であり、塗料メーカーが基準として希釈率を設けています。
塗料を規定値よりも薄めて使用することを外壁塗装業界では「しゃぶしゃぶ」、「しゃぶる」といいます。
主に悪徳業者や安く買い叩かれた下請け業者が行う手抜き工事で、お客様を無視した悪質な手抜き工事です。
【原因3】高圧洗浄が不十分だった
外壁塗装の初期工程である高圧洗浄が原因で施工不良になることがあります。
これも悪徳業者や厳しい買い叩きにあっている下請け業者が行う手抜き工事で、洗浄後十分に乾燥をさせなかったり、洗浄不良が原因です。
工期を短縮して利益を増やそうとする悪質な手抜き工事です。
【原因4】下地調整が不十分だった
下地調整とは塗装をする表面を、塗料が乗るように補修することです。
「塗装をすれば分からない」という理由で手抜き工事を行う業者は論外ですが、「劣化を見落とした」という職人のスキルも関係します。
外壁塗装に特化した外壁塗装の専門店に工事を依頼することが重要です。
【原因5】塗料選びを間違えた
塗料は、材質や住宅の傷み具合・家の周辺環境などの状況に応じて使い分けるのが一般的です。
昔と違い現在では上塗り塗料をはじめ下塗り塗料もその特徴別に種類が豊富になって選択余地が十分にあります。
ひび割れにはヒビ割れに強い塗料、汚れには汚れに強い塗料などプロの職人が適切なもの、また家主の悩みや心配事を考慮して使用する塗料を決めます。
しかし、家の状況や要望によって塗料を使い分けるとなると、その分在庫確保など管理上コストがかかるのも事実です。
その為、業者の中には状況や要望を無視して、在庫の都合で適切な塗料を使わない業者もいます。
間違って選んだ塗料をそのまま使用してしまうと、塗った直後は良いかもしれませんが、後々ヒビやカビの再発に繋がっていきます。
昔からよくある悪徳業者の例で、コストがかかるからと木部にも鉄部のサビ止め塗料を下塗りしてしまうということがあります。
このケースは最悪の場合、塗り替えから3か月~半年で再度塗り替えが必要となってしまいます。
なぜかというと、塗料はきちんとした使用方法・使用用途を守らないと本来の力を発揮しないからです。
きちんと家の痛みに合致した適切な塗料を選定できる業者にお願いすることが大事です。
【解決策】気をつけるべきポイント
塗装後に塗装が剥がれる原因の大半が施工業者の手抜き工事が原因です。
なので、「悪徳業者には絶対に工事を依頼しない」ことが施工不良を行さないポイントです。
特に訪問販売や工事を下請けを安く買い叩く業者は、自分たちの利益のことしか考えていない為に、施工不良につながる可能性が高いです。
3. 塗装後すぐにサビが出てきた
雨戸などの鉄部の塗装後まもなくサビが出てきてしまう原因は「ケレン」と呼ばれる下地処理をしっかり行わなかったことが原因です。
【解決策】気をつけるべきポイント
見積もり項目に鉄部の塗装(トタン壁、屋根、雨戸)及びケレン処理が含まれているか確認しましょう。
一口に下地処理としか記載されていない場合は、どのような下地処理が行われるのかを確認し、見積もりに記載してもらいましょう。
口先だけでの確認は、後々のトラブルに繋がりやすい原因になってしまいますので、少々手間はかかりますが、きちんと書面に記し残しておく方が良いでしょう。
5. 追加費用を請求された
極端に見積もり価格が安かったり、訪問販売などの営業系のリフォーム会社に多いです。
クーリングオフの期間が過ぎた頃を見計らって「塗装じゃ外壁が持たない」と塗装よりも高額なサイディング工事やカーバー工法を提案してくる手法です。
また、足場を設置した後になって、「雨漏りを見つけた!」と最もらしい理由をつけて屋根リフォームを提案し、追加工事を提案してくる業者も存在します。
【解決策】気をつけるべきポイント
外壁塗装で説明もなく追加費用を請求してくる業者は、”追加工事が必要だから”追加工事を提案するのではなく、”追加工事で利益を得る為に”提案しているにすぎません。
つまり、業者が利益を得る為に、必要の無い追加工事を行うことで追加費用が発生するのです。
契約の際に追加費用や工事について確認することが大切ですが、そもそも、追加工事を前提としている悪徳業者に工事を依頼しないことが重要です。
6. 近隣からの騒音や臭いなどのクレーム
いざ施工を開始してみるとご近所からクレームが入ることがあります。
クレームの事例をまとめてみました。
- 工事を始めるなんて聞いてない
- 足場から泥棒が入ったら責任とってくれるのか
- 騒音がうるさくてなんとかならないか
- 塗料の臭いで頭が痛くなる
- 職人が家を覗いた
- 水が飛んできた
- 塗料が飛んできた
- 業者の車が邪魔
- 日曜祝日なのにどうして作業しているのか
などや、考えもしなかった内容のクレームが入ってくる場合があるので注意が必要です。
特に「挨拶がない」とのクレームが1番多いです。
【解決策】気をつけるべきポイント
確かに、自宅の隣家が工事を行うとなると、洗濯物は干せなくなりますし塗料の付着等も気になります。
それ以前にやはり挨拶をしないと常識外れとの認識され、関係悪化につながりますので工事前の着工挨拶は必ず行ってください。
いつから作業をしていつ完了するのかなど、外壁塗装の前に事前に近隣への挨拶回りをするなどでトラブルを防止することが出来ます。
施工会社からの着工挨拶は当たり前です。
ですが、念のため着工挨拶はいつするのかなど確認をしておいてください。
まとめ
いかがでしたか。外壁塗装のトラブルについてご理解いただけたかと思います。
最後にまとめると、外壁塗装でトラブルを回避する最良の方法は”優良業者に工事を依頼すること”です。
お気付きの方もいらっしゃると思いますが、外壁塗装におけるトラブルの原因の大半が”悪徳業者”によるものです。
このような悪徳業者を見極める為にも複数の業者を比較しながら慎重に業者を選ぶことが重要です。
トラブルの火種となる悪徳業者は口が達者で、外壁塗装を売りつけようとします。このような業者から大切なマイホームを守る為に、トラブルの原因を知って、賢く業者を選ぶことが大切です。
トラブルなく外壁塗装を成功させるなら
外壁塗装は、修繕規模によっては何百万円もの費用がかかります。
だからこそ、依頼をする業者は慎重に選ぶべきです。
いえぬりでは、資格保有のアドバイザーがお客様に合った業者選びのお手伝いをさせていただきます!